―「ビジネスモデル」と「現場で起きていること」は別の話です―
最近、
アートメイクナース向けのスクール、勉強会、オープンチャットなどで
化粧品を扱うネットワークビジネス(MLM)の話題が出てくることが増えています。
・「そのうちみんなやるから、早めに始めた方がいい」
・「やらないのはビジネスを知らないから」
・「アートメイクだけじゃ将来きついでしょ」
こうした言葉を、
一度は耳にしたことがある方もいるかもしれません。
最初に伝えておきます。
この記事は MLMというビジネスモデルそのものを否定する目的ではありません。
ただし、
「アートメイクを学びに来た人」
「技術や情報を求めて集まった場」
ここに
別のビジネスの勧誘が重なっていく構造については、
過去に何度も行政が問題視し、実際に処分が出ています。
この記事では
感情論ではなく、
• 実際に起きた勧誘のストーリー
• 行政が認定した事例
• なぜ問題になるのかという構造
この3点から整理します。

事例①|「副業の話があるんだけど」から始まったケース(アリックス・ジャパン)

令和元年7月、
消費者Aは学生時代の友人から、
メッセージアプリでこう連絡を受けました。
「副業してくれる方探してます。」
Aは副業にも興味があり、
「話だけでも」と返事をし、後日会う約束をします。
Aは会うまでの間に、
「簡単に言うとどんな仕事なの?」
と何度か質問しましたが、返ってきたのは、
• 「プラットフォームとか言いますね」
• 「小難しいので、先輩から説明します」
という 具体性のない回答だけ でした。
同年8月、喫茶店で友人と会い、食事をした後、
そこに 別の人物(会員Y) が現れます。
この時点までに、
• 会社名
• 勧誘目的
• 商品の種類
• 契約を前提とした話であること
これらは一切伝えられていませんでした。
Yはその場で、
• 「アリックスという会社の概要」
• 「口コミで顧客を増やすビジネス」
• 「商品を購入し、下に2グループを作ると報酬が入る」
と説明し、
Aはその場で 連鎖販売取引契約を締結 しました。
その後、Aは不安を感じ、
数か月後に契約を解約しています。
…このような流れは、
個人の体験談レベルの話ではありません。
実際に、
消費者庁・経済産業局が公表した行政処分資料の中で、
ほぼ同型の勧誘パターンが複数確認されています。
事例②|行政が認定した「社会人サークル型」勧誘

行政処分資料では、次のような勧誘が確認されています。
• LINEで連絡
• 「ボウリングしませんか」
• 「社会人サークルみたいな感じです」
• 複数人で集まる
• その後、事務所へ移動
• そこで初めて化粧品MLMの説明
この時点まで、
• 会社名
• 勧誘目的
• 特定負担(お金がかかる契約)
• 商品の種類
これらは事前に告げられていませんでした。
行政はこれを、
• 氏名・勧誘目的・商品種類の不明示
• 勧誘目的を告げないままの誘引
• 判断の機会を奪う構造
として、特定商取引法違反と認定しています。

事例③|「やめます」と言っても終わらない勧誘

別の行政資料では、さらに深刻なケースも確認されています。
• 「やめます」
• 「もう無理です」
と明確に意思表示した後も、
• 深夜11時半〜翌朝3時頃まで
• 長時間にわたる勧誘
• 「続ければ必ずリターンがある」
• 「絶対やった方がいい」
と説得が続き、
結果として契約に至ったケースです。
ここで重要なのは、
意思が弱かったから契約した
ではないという点です。
長時間・深夜という
判断力が落ちる状況が意図的に作られている
こと自体が問題とされています。
アートメイク業界で実際にあったおはなし

この流れ、
今のアートメイク業界で聞く話と、とても似ています。
• 「スクール」「勉強会」「先輩の話」
• 「まずは聞くだけ」
• 「良いものだから紹介してるだけ」
入り口が
技術・学び・人間関係 になると、
人は警戒心を下げます。
それ自体が悪いわけではありません。
でも、そこで 契約勧誘が重なる と、話は別です。
この構造は、
行政が問題視してきたものと非常によく似ています。
ビジネスモデルと「勧誘のやり方」は別問題

MLMという仕組み自体が、
直ちに違法になるわけではありません。
しかし、
• 目的を隠した誘導
• 断りづらい関係性の利用
• 学びの場と勧誘の混同
• 判断力を削る環境
これらが重なると、
「違法性を帯びるリスク」が一気に高まります。
契約してしまった場合でも、諦めないでください

特定商取引法に基づく連鎖販売取引では、
• 契約書面を受け取った日から20日以内
• クーリング・オフ(無条件解約)が可能な場合があります
また、
• 「クーリングオフできない」と言われた
• 期間が過ぎていると言われた
場合でも、
契約を解除できるケースは実際にあります。
一人で抱え込まず、
消費生活センターなどの公的窓口に相談してください。

最後に

アートメイクナースは、
技術職であり、専門職です。
「学びたい」「成長したい」
その気持ちにつけ込まれる構造があることを、
知っておくこと自体が防御になります。
これは
「やる・やらない」の話ではありません。
知らずに巻き込まれないための話です。
もしこの内容が、
誰かの「違和感を言葉にする」助けになれば幸いです。
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