
アートメイクを始めた頃、
カウンセリング=「説明をする時間」になってしまう人は、とても多いと思います。
私自身もそうでした。
・アートメイクとは何か
・注意事項
・できること、できないこと
これを伝えなきゃ、あれも言わなきゃ、と頭の中がいっぱいで、気づいたら自分がずっと話している。
お客様の話は聞いているつもりでも、本当にすり合わせるところまで届いていなかった
今振り返ると、そう思います。
「聞いているつもりでもズレは起きる

どんな悩みがあるか
どんな雰囲気が好きか
髪色やメイクの好み
こういったことは、多くの人がちゃんと聞いていると思います。
でも実は一番ズレやすいのは、「完成イメージ」です。
お客様が思い描いている完成と、施術者が「できる技術として想像している完成」。
同じ言葉を使っていても、頭の中のイメージが全く違うことは珍しくありません。
実際にあったリップアートメイクのカウンセリング

少し前に、リップアートメイクのカウンセリングをした時の話です。
そのお客様は、「とにかく赤いリップが好き」「すっぴんでも唇を赤くしたい」と、はっきりした希望を持っていました。
ただ、私が行っているリップアートメイクは
血色を整える・自然に血色をあげる施術が中心です。
いわゆる「口紅を塗ったような赤」とは、目的も仕上がりも違います。
お話を重ねていく中で、
・どのくらいの赤を想像しているのか
・どこまでなら満足できるのか
を掘り下げていくと、どうしてもイメージが合わない
ということが分かりました。
医師とも相談した結果、施術は行わない方がいいと言う判断になり、その結果、施術をお断りしました。
施術をしない判断も、カウンセリングの結果

正直、断ることは簡単ではありません。
・今日の売上がなくなる
・枠が空く
・申し訳ない気持ちになる
それでも、イメージが合っていないまま施術をする方が、
後で大きなズレや後悔につながることもあります。
この時、強く感じたのは
イメージをすり合わせることは、満足度に直結する
ということでした。
イメージをすり合わせるために、私が意識していること

言葉だけのすり合わせは、どうしても限界があります。
なので、できるだけイメージを「見える形」にすることを意識しています。
たとえば、
・完成イメージを言葉で説明してもらう
・色・濃さ・雰囲気を段階で確認する
・「ここまでなら対応できる/ここからは難しい」境界を共有する
私が一番イメージが合致しやすいと感じるのは実際の画像を見てもらうことで、どれが一番違いイメージかを一緒に確認するようにしています。
こうした確認をすると、
・お客様自身が考えを整理できる
・施術者側も判断しやすくなる
・「言った/聞いてない」のズレが減る
というメリットがあります。
現在は、イメージを可視化できるカウンセリングシートやツールの作成も検討しています。

伝えたい事

最初から、完璧にすり合わせができる人はいません。
私も、経験を重ねる中で少しずつ判断できるようになりました。
ただ、
・話を聞いているのに違和感が残る
・説明をすればするほど不安が増える
・完成のイメージがぼんやりしたまま
こう感じた時は、一度立ち止まることも選択肢に入れてほしいです。
施術をする・しないを決めることが目的ではなく、
お互いが納得できるかを確認することが
カウンセリングの役割だと思っています。
最後に

カウンセリングは、技術と同じくらい経験が必要な部分です。
イメージをすり合わせる力がついてくると、
・仕上がりの満足度が上がる
・トラブルへの不安が減る
・「この人にお願いしてよかった」と言ってもらえる
そんな場面が、確実に増えていきます。
焦らなくて大丈夫。
でも、自分が感じた違和感だけは
どうか無視しないでください。
それに気づけるようになった時点で、もう一段、成長していけます。
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